友人と3人で、水海山に行った。
都道の路肩に車を止め、集落跡の入り口に入った途端、ひんやりとした空気に包まれた。
山の入り口では、スダジイと呼ばれる巨木が迎えてくれる。
何年もここの歴史を見続けてきた、水海山の主のような老木。
葉と葉が重なり合い、日差しを遮ってくれる。
倒れた木に腰をかけていると、シダの香り・・・腐葉土の香りが体に滲みこむようだ。
いたる所に伸び伸びと自生しているシダは、この肥沃な土の上で何も疑うことなく静かに葉を揺らす。
横たわる倒木は新しい生命と絡みあい、土と同化する前の共生の美を繰り広げている。
自然の美しさにはかなわない。
ごめんください・・・ 今から山の中に入ってもいいですか・・・?
「いいとも・・・」
ここからカメラを置いて、水海山の峰をずっと歩いてみた。
鳥は私達を恐がる事も無く、近くまで来てはさえずっている。
何故、こんなに近づいて来るのか、3人とも不思議でならなかった。
「何しに来たの?」
「お願いだから、これ以上木を切り倒さないで。」
「どうか、お願いだから・・・。」
山に入ると、山の人になり、山の声が聞こえる。
kちゃんが、木に耳をあてて聞いている・・・。
木の生命の音が聞こえる。
古い木からは音が聞こえづらい。
森の営みは、人間が想像する以上の生命を育み、水を貯め込み、島全体海までもを支えているのだろう。
命を育む水、その水を育てる森、大切に守って欲しい。
水海山から、ポットホールに行きお昼を食べた。
トマトは冷たい水の上にぷかりと浮いた。
水の中に足を入れると、まるで天国だ~♪